日本酒の種類まとめ
Source: http://www.umai-aomori.jp/know/zukan/kome.phtml
日本酒には、本当に色々な種類があります。
種類もさることながら、ラベルに書いてある色々な用語、例えば大吟醸、生酒、山廃、などなどたくさんありすぎて、よくわからないなぁと思っていました。
しかし日本酒を好きになって久しく、それぞれ何となくわかってきたのだけど、改めて整理してみようと思い下記の通りまとめました。これさえ覚えておけば、飲み屋さんでの注文や、日本酒の買い物が更に楽しくなるかも。
吟醸
日本酒はお米からつくりますが、通常のお米の外側を削ったものを原料としています。削った後にどの程度残っているかを「精米歩合」といいます。
例えばお米を10%削ったら、その精米歩合は90%、といった具合です。
最もよく耳にする「吟醸」、「大吟醸」はこの精米歩合によって決まります。
吟醸: 精米歩合 60% 以下
大吟醸: 精米歩合 50% 以下
精米歩合が低い(多く削る)ほど、それだけお酒造りに使う米の量が多く必要になるため、一般的には普通のお酒<吟醸<大吟醸、と高価になっていきます。
純米酒
日本酒のアルコール分は、お米を酵母により発酵させることで発生しています。ただ、近年では醸造アルコールを混ぜたものが多く作られています。
醸造アルコールとは、サトウキビなどの穀物を発酵・蒸留して作る95%のアルコールのことです。
純米酒とは、この醸造アルコールを混ぜていないものを指します。多くの市販されている日本酒は醸造アルコールが混ぜられたもののようです。
種類としては、上に説明した精米歩合に応じて、「純米酒」「純米吟醸」「純米大吟醸」があります。
なお、醸造アルコールが10%以下であれば、普通の「吟醸」「大吟醸」と呼ぶことが出来ます。
生酒
日本酒は麹や酵母などの微生物を使って作るものです。よって長期保存のためにも、売りだす前に加熱することによりそれらを殺菌してボトル詰めすることが多いです。
これをせず、酵母が生きたままの状態の日本酒を「生酒」と呼びます。
なお、日本酒の加熱処理は2回、貯蔵時とボトル詰め時に行われます。
どちらのタイミングでも加熱処理しないものがこの「生酒」ですが、片方だけしか加熱処理しない場合は、貯蔵時に加熱しない場合「生貯」、ボトル詰め時に加熱しない場合「生詰」と呼ばれるようです。
原酒
日本酒はしぼりたての段階では、アルコール度数が20%前後と高いものです。多くの日本酒は水(割水という)を加えることにより、アルコール度数を15%程度まで下げています。
原酒とは、この割水を加えない状態の日本酒のことです。
生酛系
日本酒を作るには酵母を活性化させる必要がありますが、酵母以外の雑菌が発生しないように管理する必要があります。これを通常は、乳酸を外から注入することで実現しています。
一方、外から乳酸を注入せず、もともと蔵にいる自然の乳酸菌を使い、それらが自然に増えるのを時間をかけて待つ方法があります。
この方法により作る日本酒が「生酛系」と呼ばれています。
時間をかけることにより、強い酵母が生き残るため、スッキリした辛口の味になるそうです。
山廃仕込み
生酛系の手法には山卸という、蒸した米、水、麹をすりつぶす作業が必要ですが、これが非常に重労働だそうです。
これを省いたものとして作られたのが、「山卸廃止酛仕込み」と呼ばれ、それが「山廃仕込み」と略されて呼ばれています。
手間を省きつつ、生酛系の良さを実現するための手法ですね。いずれにせよ通常より手間をかけて作ったお酒。
にごり酒
酵母を発行させて出来た日本酒のもとを「もろみ」と言います。これを絞って日本酒が出来ますが、その時点ではタンパク質や酵母などの沈殿物である「滓(おり)」が残っています。
これを粗くろ過したものがにごり酒です。
以上、ざっくりまとめてみました。このリストを持って、酒屋さんに行って色々と比べて見ると楽しいのではないでしょうか。